スイスのローザンヌ音楽院で教鞭を取るアルトサックス奏者ジョージ・ロバート率いる10人編成のラージアンサンブル。作編曲は全てピアニストのジム・マクニーリーに寄るもの。全編オリジナル楽曲ではありながら全ての楽曲にマイケル・イズムが注入されている。
管楽器が6人ながらアレンジ、演奏が素晴らしいので非常に厚いサウンドになっている。
アレンジはかなり緻密でアンサンブルの完成度が非常に高くて、これほどの凝ったラージアンサンブルを聴いたことがない。ビッグバンドとは違って、この6人(as,ts,tp,trb,fl,bsx)だと全ての楽器のライン個々にちゃんと聴こえるのでどれだけ複雑で緻密なことをやっているかがよく解る。アレンジにも時間がかかったと思うが、アンサンブルの練習を十分に積んでレコーディングに臨んでいると思う。
トリビュートものとして括られるのが惜しいだ。
ここ数年、ジャズはアメリカよりもヨーロッパの方が断然面白い。