2010年09月08日

Time Remembered/Bill Evans

いわゆる未発表曲を集めた作品。とはいえ、アウトテイクということで演奏のクオリティの問題で今まで発表されなかったわけではなく、アルバムの収録曲のバランスによる理由で当時のアルバムには収録されてなかった思われる。

もともとBillEvansは大好きなピアニストなので比較的多くの彼のアルバムを聴いているが、本作はボクのBill Evansの大好きな「繊細さ」「弱さ」が突出していて大好きなアルバムの1枚だ。

特に前半に収録されている曲は、彼の相棒、スコットラファロの突然の死の後のピアノ独奏で彼の心の葛藤が演奏に見て取れるような気がする。

1曲目の「ダニーボーイ」は圧巻だ。こういったフォークソングは自分が30代までは聞かなかった。というよりはあまり好きではないカテゴリーだったが、40代になり自分のカラダに沁みるようになった。

自分の敬愛するジャズメン達は、時としてこういったフォークソングを演奏しているがその時はまるで意識してなかったが、最近はとにかく心に引っかかる。

それは自分が変わっていっているということだと思う。

BillEvansのピアノは耽美的であり、抽象画のようだ。それは右手でがガシガシ細かなフレーズを弾きまくるのではなく、右手でメロディックなソロを演奏している時の左手の伴奏の付け方が極めて知性溢れて、立体的だ。だから敢えていうならば彼の左手のアプローチが大好きだ。ヨーロッパの音楽(特にフランス近代)をよく聞いて昇華しているカンジがよくわかる。

ジャズにおいての、自分自身の音楽の嗜好、志向がかなり黒人文化圏の音楽に偏ってきているのにも関わらず、このBill Evansの音楽だけは好きだ。



彼の「破滅型」な音楽、人生に惹かれるのかも知れない。



posted by YM at 13:55| 東京 ☁| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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