2012年05月04日

Scenes from a dream / Chris Minh Doky

ベトナム人の父とデンマーク人の母を持つベーシスト、クリス・ミン・ドーキーの2009年に録音されたアルバム。ラリー・ゴールディングス、ピーター・アースキンとのトリオにヴィンス・メンドーサの編曲によるメトロポールオーケストラが背後を固める。オーケストラが全面に出ることはなく、ピアノトリオの空間を生かした抑制の利いた素晴らしい作品。デンマーク民謡やベトナムの歌も収録されているが、彼が育って行く過程で意識せざるを得なかったであろうアイデンティティの象徴のようにもとれるこれらのトラディショナル曲は彼のフィルターを通して素晴らしい仕上がりになっている。とにかく内省的で美しく深いアルバムだ。



1999年に発表された「Minh」というアルバムでの参加ミュージシャンが
デイヴィット・サンボ−ン(as)
マイケル・ブレッカ−(ts)
ランディ・ブレッカ−(tp,vo)
レニ−・ホワイト(ds)  マイケル・ブラント(ds)
ハイラム・ブロック(g)  マイク・スタ−ン(g)
デイヴィット・ギルモア(g) 
ジョ−イ・カルデラッツォ(p)
リッキ−・ピ−タ−ソン(key) ジム・ベア−ド(key)
レイラ・ハサウエイ(vo) ダイアン・リ−ブス(vo)
というような布陣でもわかるように、とてもポップなコンテンポラリーなジャズサウンドになっている。
つまり彼は「Scenes from a dream 」のようなシリアスでアコースティックなジャズと「Minh」のようなキャッチーでポップなサウンドをアコースティックベースで表現出来る希有なミュージシャンだと断言出来る。



「Scenes from a dream」はとにかく繊細で1音1音を大事に演奏しているということがわかるアルバムで、これほど1音1音が「意味」を持つ演奏もめずらしい。故に静かな空間で一人でゆっくり聴いて欲しい。

再度言うが、こんな美しくて内省的なベーシストのアルバム聴いたことない。

posted by YM at 20:23| 東京 ☀| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする