2017年04月06日

音楽の伝達は空気振動1

楽器の生音が客席まで届かないような大きなコンサート会場やスタジオでは(ライン楽器以外の)生楽器はマイクを通し、アンプリファイアされてPAスピーカーからその音を鳴らしているわけです。
いくら大きな生音を出してもマイクでその音を拾わなければ当然PAスピーカーから音は出ません。

つまり楽器から出る「振動」をマイクにちゃんと入れないとせっかくいい演奏をしてもオーディエンスにはそれが伝わりません。
また、たとえちゃんとマイクに音を入れても楽器をマイクの距離感、角度が違うだけでPAスピーカーから出るそれらの楽器の「音色」「音質」がかなり違ってきます。
場合によってはフレンチホルンを吹いているにまるでトロンボーンのような「音」になってしまうことなど日常茶飯事です。

つまりマイクと楽器の距離は楽器、マウスピース等のマテリアルに関する微調整よりも「音」に影響します。

自分のマテリアルについて常に神経質になっているのに自分の目の前にあるマイクに無関心なんてのを結構現場で見ます。

特に同じ楽器が複数あるような編成(オーケストラとかビッグバンド)における楽器とマイクの距離というのはとても重要で、各セクションのバランスに直結します。
トランペットやトロンボーンのように音の出る「ベル」と「マイク」が自分の目から同一線上にある場合、その「距離」を視覚的に確認するのは殆ど無理です。

よって真横から第三者に見てもらって同じ楽器同士の距離を測ってもらうことを強く勧めます。

マイクとベルの距離が違うと音量だけでなく「音質」「音色」が大きく変わってしまうのでセクションとしてのまとまりを求めるためにはその行為が必須だと思います。
ステージ上ではバランスがいいのに客席ではバランスが悪いというのは間違いなくこの「距離」の問題だと思います。

PAを使って成立する音楽に関しては目の前にある「マイク」も自分の楽器の一部という認識が必要だと思います。

いわゆるPAを一切使わないクラシックは演奏するホールも楽器の一部という認識があることは言うまでもありません。

せっかくいい生音を吹いているのであれば、それをそのまま客席に届けたいですよね!



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posted by YM at 00:44| 東京 ☀| 思ふこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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