1993年の作品。
村田陽一(Tb,Euphonium,Syn,Program)
スチャダラパー(addtional Dr Program)
荒木敏男(Tp)
Eric宮城(Tp)
菅坂雅彦(Tp)
本田雅人(Sax)
竹野昌邦(Sax)
山本拓夫(Sax)
佐藤潔(Tuba)
山根麻衣(Vocal)
橋本ゆかり(Syn operate)
いわゆるミニアルバム。
SOLID BRASSといっておきながら1曲もSolid Brass編成の曲が収録されておらず。
かろうじてジョンレノンの「Happy Xmas」がポンタさん以外のメンバーでレコーディングしている。
実はポンタさんもこのレコーディングに参加しているのだが、事情により彼のトラックはミュートされて、この音源上では
彼のドラムはない。
当時、クラブシーンの創世記であり、アナログ盤を使うDJがもてはやされていて時代であり、制作サイドから当時人気のあった
「シュチャダラパー」とクラブ向けのコンセプトアルバムを作るということだった。
なので生ドラムは一切排除され、彼らの作るループを使うことを余儀なくされた。
とはいっても、結局、こちらでかなり(というか、音楽的な部分でのリズムアレンジ、アイディア)作り込んでしまった。
結局、彼らの良さも半減してしまったのだと思う。
まあ、僕の作る曲、アレンジする曲はきちんと起承転結があるので、ある意味、「垂れ流し」的なその時代のループはそぐわないのだ。
ポンタさんの演奏をミュートすることにかなり僕は反対した結果、後にポンタさんの演奏を含まれた正真正銘「SOLID BRASS」バージョンを発表する(後にDecadeにて収録)ことを約束し、今回はわざわざ「Loop Version」というクレジットをいれてもらった。
じゃ、このアルバムが嫌いかと言うとそんなことは全くなくて実は結構好きだったりする。(笑)
<収録曲>
1.A Sense Of Crisis
実はこの曲が一番このアルバムで好きな曲だったりする。
16ビートのビジーな曲。
途中でドラムのパターンは変わらずDouble Time Swing Feelのサックスソリが導入される。
このデンポ(bpm)だと16ビートの解釈も4ビートのフレーズが共存する。
基本3管に僕の打ち込みのみによる演奏。
2.Under Cover Of Darkness
これは打ち込みに3管にフルート、フリューゲルホルンをダビングしたもの。
3.Counter attraction
この曲はチューバの佐藤潔さんも加わった5管。
チューバのベースラインは気の毒な程、息継ぎが出来ないフレーズで、フレーズを抜き差ししてチューバを2回ダビングしている。
よく聞くと左右でチューバが交互で出ている。
4.G.N.P
この曲は「SOLID BRASS II」に収録されているトラックにあらたにトロンボーンのソロを入れ直し、トラックをあくまで素材のレベルにして
スチャダラパーに遊んでもらいました。
僕には、「ない」感覚です。(笑)
5.Happy X'mas
この曲はご存知の通り、ジョンレノンの曲。
僕はまるで「ビートルズ」を通ってきてないので、この選曲は当時のマネージャーによるもの。
いわゆる原曲のような3/4拍子の横揺れのものでなく6/8拍子にして1小節を3分割、4分割、6分割したりリズムのモジュレーションを試みた。
この曲はポンタさんも含め、全員で「よ〜い、どん!」で同録しました。
あらためて、これ管楽器とドラムだけの演奏だとは思えない程のフルバンド並みに厚さになってます。
あ、パッドでユーフォニアムダビングしてました。
すみません、嘘ついてました。(笑)