2008年01月30日

Hook Up その弐

ニューヨーク、アトランタ、ロスのミュージシャン達とレコーディングするにあたって、
それぞれクオリティが高く且つスムースにレコーディングが進むためにある程度の作戦を立てた。

それはミュージシャンのタイプによって譜面の書き方を変えたこと。

ニューヨークでのセッションは、いわゆるスタジオミュージシャン的な側面を持つ人たちだったので、細かな指示(コードネームもテンションノート書いたり、実際のボイシング、ベースライン、リズムのフィギア)を譜面に記した。
なので2段譜の譜面は勧進帳のようになってしまった。

アトランタでは、その全く逆でメロ譜一枚。
そこでセッションしてワングルーブでいける曲を選曲した。

ロスは、いわゆるタワーオブパワーというバンドのリズムセクションなので、このセッションだけは別日にリハを行なってディスカスしていった。譜面はある程度ざっくりしたものだった。

ただ、この3カ所でレコーディングするにあたって一つだけこだわりがあって、それはキーボードの種類についてだ。

このアルバムは、フェンダーローズとハモンドB3しか使っていない。

つまりピアノもシンセも使っていない。

それとクリックを使わない。(だから後で編集がきかない)

それは僕なりのこだわりだった。

<曲について>

1.ACCESS

NYセッション。

僕の思い描く最もNYっぽいファンクチューン。
以前のアルバムでも参加してもらったボブミンツァーさんとの2ホーン。
勿論、同録。
隣に彼がいて一緒に演奏出来て非常にファットな音色が印象に残っている。


2.Positive Sign

LAセッション。

いわゆるタワーオブパワーっぽい曲。(笑)
これ、彼らに対しての「あて書き」だから、そうなるのは当たり前だし、ドラムのガリバルディの以外はいわゆる器用なタイプではないので、ある意味どんな形の曲でも、このサウンドになるのだ。
実はこのオリジナルリズムセクションが一同に会することはここ20年近くなかったらしく、非常にこのときの再会を喜んでいた。

これがきっかけでタワーオブパワーの来日公演の時にガリバルディから連絡があり、ゲストとして「Squib Cakes」を一緒に演奏させてもらった。
彼らは僕がこの曲をソリッドブラスで演奏していたことを知っていてくれたのだ。
粋な計らいに感謝。

このトラックにLAでチャックフィンドレーさん達とホーンのダビング。

短時間にたくさんの量の譜面をさくさくとこなす。。

凄くいい勉強になりました。


3.Everbody

ATセッション。

もう最初のギターのカッティングでやられてしまう位、JBサウンド。

JB'sオリジナルのジャボ&クライドのツインドラム。

やられました。

このセッションに参加したウィルリーも、このツインドラムとジョイント出来て非常に嬉しかったみたいです。

とにかく皆、初対面とは思えない程フランクで商売っ気もなくいい感じの緩さだった。
憧れのフレッドウェズリーとも一緒に演奏出来て、盛り上がり彼から「World Funk Trombone Quartet」をやろう!と誘われて、他のメンバーは?って聞いたらNils LandglenとSteveTurleと言っていた。
その後、Nilsともお付き合いが始まったし、Steveは過去数回位一緒に演奏したことがあるので、実現に向けて動いても面白いかも。

話しは少し反れるけどUKのDenis Rollinsは、まだ面識無いけど、このセットには非常に合いそうな僕の大好きなトロンボーン吹きの一人だ。

4.The Chicken ~ 5.Let Me Groove

BasicはAT、HornダビングはLA

このアルバムが出た当初の苦情として、「チキンが短い」というのが非常に多かった。
私も思います。(笑)

3カ所とも初対面ということだったので、本編に入る前にちょとジャムをしていた。

それはお互いの音楽性やスキルが演奏すればすぐわかるし、名刺代わりになるからだ。

それで、このチキンは出会い頭のセッションだったというわけ。

なので、これはあくまでもレコーディングの対象外で、ちゃんとレコーディング出来なかったのです。

残念。

で、Let Me Grooveのイントロのキメは実はチキンのアンサーソング的な曲だったのでそれに繋げたってことです。

Let Me Grooveの最初のキメのリズムはチキンのキメと同じです。前者が音程上行に対して後者は下降。

ものすごいグルーブです、とにかく。

ホーンズもいい感じ。


6.Ready for your love

いわゆる歌ものです。

キーボードのリッキーピーターソンに歌ってもらってます。

実は彼、歌手としてデビューしている位歌が素晴らしいのです。

この曲の間奏は本来ならデビッドサンボーンに吹いてもらいたかったのだけどギャランティの問題で
NGになっていたのだが、その話しをリッキーに話しをしたら、すかさずサンボーンに電話して「凄い面白いいいセッションだからおいでよ」って言ってくれたら、その番にサンボーンが楽器を持ってきてくれてソロを吹いてもらう運びとなりました。(超ラッキー)

別のトラックに録ってあった僕のソロは使われてません。

だからこの曲は僕は演奏してないことになってます。

でも、いいんです、自分の作曲した曲だから。

そこはあまりこだわらないんですな。


posted by YM at 09:55| 東京 ☁| ディスコグラフィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする