7.Theme(from after new years eve)
唯一のカバー曲。
この曲は当時サンボーンがホストを努めていたTV番組のテーマソング。
非常にキャッチーなチューン。
6小節という半端な単位で繰り広げるリッキーとハイラムのソロが素晴らしい。
このセッションをきっかけにハイラムバンド(w/ウィルリー)が
来日したときに飛び入りをして、そのときに一緒に演奏したエドガーウィンターの存在を初めて知る。
8.When You Leave
いわゆる6/8拍子のコテコテの3連バラード。
イントロとアウトロのホーンによるアンサンブルの重厚さと本編のトロンボーンの柔らかさの対比が出ている。
サビのトロンボーンはバケットミュートというミュートで演奏している。
9.Carry On
ミディアムファンクチューン。
実はこのテンポは難しいのに難なくタワーオブパワーのリズムセクションは余裕でこなした。
基本的にLAセッションは各々の楽器はブースで録っているので、同録であっても後で差し替えることができるのだが、何度かつまずいてしまう
ロッコに皆、最後まで一緒に付き合っていたのは本当に昔の「仲間」「繋がり」を感じた。
しかし、ちょっとだけキツかったのは、全てのテイクに仮メロということでトロンボーンをずっと吹き続けたこと。(クリックを使っていれば
、1回だけ吹いて、リズムセクションはクリックと僕の演奏を聴きながらやればよかったのだが。)
でも非常に歌を聴いて演奏しているという「表れ」である。
10.Two Woodpeckers
いわゆるフレッドとの2トロンボーン。
こういったファンクテイストの2トロンボーンというのはありそうでない。
サビはのちに数本ハーモニーをトロンボーンでダビングした。
この曲は非常にシンプルな構成なので、しばしばセッションでやることが多い。
11.Far Way
これまた定番のトロンボーン多重録音の曲。
この曲は今回の渡米の際、飛行機の中で書いたもの。
通常はトロンボーンだけなのだが、今回はパーカッションのドンアライアスに
参加してもらった。
さすがに全貌が見えずにパーカッションだけでダビングしても訳がわからないので、レコーディングではガイドとしてリッキーのローズでコードワーク、僕がメロを演奏した状態でレコーディングしてもらった。
ドンアライアスはジョニミッチェル、マイルス、ジャコ、サンボーンなど、蒼々たる面々のレコーディング、ライブをサポートしてきた。
数年前に惜しまれつつ亡くなった。
もっと色んな話しを彼とはしたかった。
ということで、滞在日数2週間程度の強行スケジュールで、この3セッションを終えた。
とにかく出会いの多い実りのあるセッションだった。
結果的に、その後このときのメンバーと繋がりが持つことが出来て良かった。
ある意味で、ここからスタートという感じ。
こんなチャンスをくれたレコード会社、スタッフに感謝。