2008年03月26日

Amoroso(イマージュの部屋) / Joao Gilberto

ボサノバの創始者、ジョアンジルベルトの1977年の作品。基本的にギター弾き語りの彼であるが、この作品は弾き語りに大編成のオーケストラをバックにしたものである。レコーディングにおけるバランス、アレンジのよるところも大きいものの、聞き終わった後、オーケストラのゴージャスさはもちろん印象に残るがそれ以上にジョアン本人の声、ギターがもっとも印象に残る。

オーケストラであってもたった一人の演奏であっても、常にそこには「ジョアン」そのものである。彼の元妻であるミウシャさん(その前の妻はアストラッドジルベルト)から聞くところによるとかなりジョアンは頑固者らしく、コンサートを土壇場でキャンセルしたり開演が遅れたり(実際、今回の来日コンサートでも1時間程毎回開演が遅れた)、知らず知らずの周りが彼のペースに飲み込まれてしまうみたいだ。

サックプレイヤーであるスタンゲッツとのコラボレートで作られたアルバム『ゲッツ/ジルベルト』(このアルバム発売によりボサノバがワールドワイドな知名度を持つことになる、歴史的な名盤)のレコーディングではジョアンがゲッツに音楽的な面でくってかかったのを盟友であるアントニオカルロスジョビンが仲裁に入った話は有名。でも、その彼の音楽にたいするこだわり、執着心が彼特有のサウンドを構築していると思う。ミウシャさんの話しによれば、ある曲の中の一ケ所のコードだけを一日中考えていたそうです。かなりの粘着気質。

そんな彼がこのアルバムでは彼の希望かはたまたプロデューサーの意向なのか確かではないが、いわゆるブラジルのレパートリーからではなく、ジャズのスタンダードだったり、イタリアの曲などを取り上げている。それが見事にあたかもジョアンのために書かれたオリジナル曲のように座りのいいものになっている。特に「エスターテ」「ベサメムーチョ」等はこれぞ「ジョアン」という仕上がりになっている。もっとも、オーケストラアレンジを担当したクラウズオガーマンがいてこそではある。

とにかくむずかしいこと考えず、癒されたいひとには絶好のアイテムである。
僕もこれで何度も救われています。




posted by YM at 23:18| 東京 ☀| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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