2008年03月27日

Sentimental Journey / Nils Landgren

スウェーデンのトロンボーンプレイヤーで、スウェーデンではとっても有名なミュージシャンです。僕はCDのコレクターだったりもするので、彼のことは10年ぐらい前から注目していたんだけど、アルバムはドイツで出ているものがほとんどで、日本盤がなかったせいかなかなか日本で紹介されなかった。今回このアルバムから日本のディストリビューションがつくことになって、やっといわゆる普通の国内盤として発売された。

なぜ僕が彼に注目しているのかというと、たとえば外資系のレコード店なんかで彼のコーナーのキャプションに「スウェーデンの村田陽一」って書いてあるのね。 (笑)そうすると日本のリスナーにもわかりやすいらしくて。何をもってスウェーデンの村田陽一と言われるのかというと、トロンボーン奏者でありながら、わりとフレキシブルにいろんな活動をしている。メインストリームのジャズみたいなこともやるし、ファンク、アヴァンギャルドもやる。いわゆるトロンボーン奏者のアルバムってわりと統一感があって、ジャズならジャズ、ラテンならラテン、というプレイヤーが多くて、こういうオールラウンドな人は珍しい。そういう彼の特徴を表現するのにわかりやすいんじゃないかな。

僕はトロンボーンを吹いてはいるけど、トロンボーンプレイヤーには意外と影響を受けてはいなくて、他の楽器の人にすごく影響を受けてきた。でも、今、自分と同じトロンボーン奏者として、彼の影響はすごく大きい気がする。楽器もすごくうまいけれど、それだけじゃなくて、自分の音楽を伝えるための道具としてきちんと使っている。そして、このアルバムでも歌っているんだけど、歌を歌うこととトロンボーンを演奏することが分け隔てなく普通に、まるでしゃべっているかのようにできる。トロンボーンも吹けるし歌も歌える。ある種の理想ですね。さまざまな表現手段をもっていて、俳優もやっているみたいですよ。奥さんがすごい有名な女優で、それが縁なのかな、ちょっと性格俳優みたいな感じで。でも、俳優はあまりやりたくないと言ってたけど(笑)。

僕が自分のソロをアトランタでレコーディングしたときに、ジェームス・ブラウンのバンドリーダーだったトロンボーンのフレッド・ウェズリーに参加してもらったんだけど、僕はその人と一緒にやりたいとかねてから思っていたんだよね。で、そのときに意気投合して、フレッドが「ワールド・ファンク・トロンボーン・カルテットをやろう」って言い出した。トロンボーン四人でファンクをやる、そういうのをやりたいねという話で、フレッドと僕と、ニューヨークのプレイヤーと、あとスウェーデンにニルス・ラングレンという人がいるから一緒にやろうって。と言いながらも、僕はそのときニルスとは直接は面識がなかった。でも、今回この日本盤に合わせて彼がプロモーション来日した際に、彼のレコード会社からゲスト出演というオファーがあった。で、スウェーデン大使館で演奏したんだけど、思っていた通りのすごいナイスな人。考え方も似ていて、彼にもその「ワールド・ファンク・トロンボーンカルテット」の話をしたら、やろうやろうって乗ってくれた。

ニルスには、会いたいと思っていて会えた。お互いのタイミング、引力みたいなのがあるんじゃないかな。どこかで繋がる、願いが叶う、という感じかな。具体的に、彼がスウェーデンに僕を招いてくれるという話もしてくれているし、彼にも僕のアルバムを聴いてもらったり、メールのやり取りなんかも含めて、すごくいい感じの付き合いが始まっている。そういう意味では、ミュージシャンをやっていてよかったなと思う、音楽という共通言語があるから。

ニルスは、「ワールド・ファンク・トロンボーン・カルテット」をスウェーデンでやれるようにするとか、いろいろ画策をしてくれてるみたい。いずれは音源になればいいなあと思うんだけど。そうしたら僕はスウェーデンで、「日本のニルス・ラングレン」って呼ばれるかもね(笑)。





posted by YM at 03:01| 東京 ☁| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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