2008年03月28日

Full Circle From Be Bop To Hip Hop / Fred Wesley

ファンク系トロンボーンといった場合、フレッド・ウェズリーが創始者ですね。彼がファンク系トロンボーンを作ったと言いきってよし。ジェームズ・ブラウンをファンクの創始者とするならば、彼のバンドの初代トロンボーンはフレッドだからね。JBがファンクのすべてを作り上げたわけではなく、JBのバンドの連中みんながファンクというものを作り上げた。その中でもフレッドはバンドマスターだから、彼の功績は大きい。

技巧派ではない。テクニカルという面よりはもっと違う部分が大きい。ファンクっていうのは、基本的に、1つのリズムパターンを延々とやって、そのグルーブを楽しむもの。和音も細かく動くのでなく、1コードでやって、リフレインしていくことでできていく音楽。インプロビゼーション−即興的な要素−がまったくないジャンルなので、トロンボーンのソロも、即興でなく、よりメロディアスでリズミックなアプローチになるの。


表面的にはテクニカルじゃない分、誰でも吹けると思いがちなんだけど、実は全然そうじゃない。リズム感や音の選び方がものすごく大切になってくるから。若い子達が真似しても、フレーズは真似できるんだけど、“置く場所”・・・吹くタイミングとかリズムのとり方っていうすごく大切なところができない。そこをもっとやった方がいいよね。僕も彼と一緒に演奏してそばで感じたから、そいういうことがよく分かる。彼の演奏スタイルは、テクニカルじゃない分、トロンボーンの特性を生かしたフレージングなの。グリッサンドの多用。ポルタメントの多用。音のつなぎが短い。

ある意味、テクニック至上主義ということに関しては、脱トロンボーンサウンドという方向に向かっていきやすいのね。元々トロンボーンというのは早いパッセージをやることに対しては、非機能的な楽器だから。トロンボーンがうまくなりたいと思えば思うほど、従来のトロンボーンではできなかったことをやっていきたくなってしまうもの。でも、自分は、技術偏重にならずに、フレッド・ウェズリーみたいに、「トロンボーンをトロンボーンらしく演奏していく」ということをもっともっと追求していきたいと思う。若い子にも聴きやすいアルバムだと思うので、ぜひ聴いてみてほしい。フレッド・ウェズリーは、最近クラブシーンでよくかかって、ちょっと流行ったりしたから聴きやすいと思うしね。




posted by YM at 03:37| 東京 ☀| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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