2008年04月02日

Sleeping Gypsy / Michael Franks

参加しているミュージシャンがとにかくすごい。超スターだから。デイビッド・サンボーンとかマイケル・ブレッカーとかね。自分は、リアルタイムではなくて、20歳ぐらいの時に聴いていたけど、ただただすごいなーって憧れていたよね。
バックの演奏を聴くために買ったんだけど、実際に聴いてみたら、演奏だけじゃなくて、歌もいいし、曲もいいし、アレンジもいい。AORのハシり、と言えるのかな。シティ・ポップというのか。ロックじゃない。おしゃれな耳障りのいいもののハシりだろうね。

このアルバムは、歌の伴奏をする人々にとってはバイブルといえるもの。ひとつめの理由としては、ドラム、ピアノ、ベースなんかが、一切無駄なことをしないで、歌を引き立てる、とってもいい演奏をしている、ってこと。ふたつめは、歴史上残るいい演奏が入っているの。いろいろなアーティストが真似するんだけど、誰もかなわない。一流ミュージシャン達による一流の演奏。もうメロディの一部になっちゃっているから。有名なAnthonio's songっていう曲とかね。後半、デビッド・サンボーンのアルトサックスのソロが出てくるんだけど、もうすごい!の一言。涙なしには聴けないソロなんだよ。
ある意味歌よりも強いでしょ。すごいよね。もう泣いちゃうよ。この人と10何年後に一緒にやることになるなんて思わなかったよね。この曲、来年南佳孝さんのアルバムでカバーするんだ。これを超えなきゃいけない。難しいよそれは。誰もこのオリジナルを超えられていないわけだから。。でもガンバラなきゃ。

マイケル・フランクスはシンガーソングライターで、甘ったるい声でボサノバを英語で歌っている人。でもボサノバボサノバしていなくて、新しい解釈で表現している。この人確か哲学者でもあるんだよね。彼の書く曲はインストにできないの。サマにならない。逆に言うと、歌があってこそいいんだよね。メロディはごくごくシンプルで、そこに言葉をのっけることで、いろいろな抑揚が出る、といった感じ。今もアルバムを作りつづけているけど、歌や雰囲気は一緒でも、後ろがどんどんコンピューターを使って、デジタルっぽくなっていっちゃっている。派手派手しくなって。それはちょっと残念かな。
アルバムの時間、っていうのもちょっとは関係があって。今って、CDだから12,3曲とか入っているのが普通でしょ。ちょっと全曲集中して聴く気がしないんだよね。このアルバムなんかはLPの時代のものだから、4曲・4曲で8曲しか入っていないでしょ。時間の流れもちょうどよくって、飽きないんだよね。このアルバムは、恥ずかしながら、MDに入れていつも持ち歩いている。それぐらい好きだから。自分にとっての癒しの音楽。泣いちゃうよ・・・最近涙腺弱いからさ。

一流ミュージシャンを、ものすごい贅沢な使い方しているのね。POPSでもこれが応用できないかなとか思うんだけど、今の日本の状況ではできない、というかやれていないよね。キリンジとかテイストが一番近いかな、って気はするんだけど。売れてる若くて元気なミュージシャンをどんどん使うっていう意味では。プロデューサーがTommy LiPumaってものすごい有名な人で、ミキサーもAl Schmittって人で、このふたりは、ポップスのヒットメイカー。すごい目利きの、いい組み合わせなんだよね。当時も名プロデューサー・名ミキサーだったけど、今でもそれは変わってないからね。そんなの日本ではあんまりないことでしょ。
アレンジはClaus Ogermanっていうドイツ人なんだけど、アントニオ・カルロス・ジョビンのいい作品は軒並み彼がアレンジしている。そんなすごい3人が関わっているわけですね。このアルバムをいいと思える人は、ハイクラスだと思っていい。歌の伴奏をやっている人は全員聴かなきゃダメだね。





posted by YM at 16:02| 東京 ☀| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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