2008年04月02日

Truly / Jim Beard

 1997年の作品。Jim Beardはキーボードプレイヤーであり、プロデューサー・アレンジャーでもある人。このアルバムジャケットはかなりいっちゃってるんだけど(笑)、作る音はすごいものがある。パット・メセニーなんかの後ろで、サウンドの要になってたりしている人なのね。
 この人がフロントやるわけじゃなくて、裏方にまわるタイプなんだけど、感性が僕と似ている。和音の使い方や楽器の使い方など。彼の方が明らかに壊れているから、僕ももっと壊れないととは思うんだけど(笑)。

 ある意味、ジャズ・インストの中で、自分が最も期待している人でもある。 インストっていうのは、ケニーGみたいに、スムース・ジャズといって、ものすごくリスナーを意識する作り方をする人と、分かる奴に分かればいいんだよっていうものを作る人と、大きく分けて両極端がいるんだけど、彼はその中間にいる。もともと分かる奴にだけ分かればいいっていうスタンスでやってはいるんだけど、いろんなリスナーに分かるような作り方をしている所もあるのね。ビートだけ聴けばわりと聴きやすいけど、オーボエとかバス・クラリネットとか、生のフルートとか、普通は入れちゃうとものすごいクラシックになるはずのものががんがん入っていたりもする。でも、そんなにクラシッククラシックしていない。音の積み重ねや、イントロなんかを聴いても、クラシックをすごい勉強しているってことがすごい分かる。でもそれだけじゃなくて、現代音楽まで精通しているしね。ジャズ・フュージョンで好きな人がいいなぁと思って見てみると、この人の名前があることが多いんだよね。
 このアルバムに関しては、ほかの参加しているミュージシャンが超一流ってわけでもない。プレイヤーがうまいからどうこうっていうよりは、みんながジム・ベアードの支配下におかれていて、彼のやりたい環境で音が作られているという感じ。

 いいプロデューサーは、いいミュージシャンなのね。楽器が下手な奴が、いいプロデューサーにはなれない。この人は過去にいろんなことをやってきているってことが、音で分かる。同じフレーズをひくのでも、その人がそれまで通ってきた過程って音に出るから、そこが面白い。ロックだけやってきた人と、 R&Bもクラシックもやっていた人とだったら、同じ音列でも全然違うからね。彼の場合、ジャズだったり、クラシックのアルバムと言っても大丈夫なものもあったり、そんな多重人格な所も僕と一緒。
これからそんなにいっぱいアルバムを出せないと思うから、余計このアルバムは貴重だと思う。

Vince Mendoza / Vince Mendoza
Jim BeardとVince Mendozaの共通点は、すごくシンプルに聴こえる、けれど、すごくこだわった音作り、ということです。





posted by YM at 16:03| 東京 ☀| レコメンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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