2008年05月09日

STANCE/向井滋春

1998年 NY録音 プロデュース作品

向井滋春(tb)

Billy Hart(drs)

Mulgrew Miller(pf)

Rufus Reid(bs)

John Stubblefield(ts)

Nicholas Payton(tp)

村田陽一(tb)


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「向井滋春」

彼なくして日本のジャズトロンボーンを語ることは出来ないというのは周知の事実。

ご多分に漏れず僕も「向井フォアロー」。

17歳で彼のサウンドに魅了され、すかさず彼に会いに行った。

それ以降、寝ても醒めても彼のソロをコピーしまくった。

その頃はJ.J.Johnsonなど眼中になかったのだ。(後に多大に影響を受けることになるけども)

とにかく、彼のサウンドを盗もうと頑張ったおかげでプロになっても25歳くらいまで彼のフレージングそっくりなソロを吹いていた。

ソリストとしての自覚に目覚めたときに、そのコピーロボットぶりに自分自身がかなり落ち込んだものだ。

その後、彼以外のたくさんのプレイヤーの演奏を聴き、色んなものを吸収し、自分なりにそれを消化した結果が今の自分のスタイルになっていると思う。

「誰にも似てない」ということを自分で確信が持てた頃、いろんな巡り合わせで向井さんのアルバムをプロデュースすることをレコード会社に提案し、実現にこじつけた。

向井コピーロボット1号だったと自負できる僕は誰よりも向井さんのことを知っているつもりだったのだ。

彼は10代の僕をどんどんステージにあげて演奏に参加させてくれた。

彼はチャンスを平等に与えてくれた。

演奏もさることながら、彼の誠実で真っすぐな人柄に僕を始めみんな惹かれているのだと思う。




このレコーディングに際し、準備として一定期間彼とM.M.Slidersという2トロンボーンのバンドを結成してライブを行っていた。

これは、一緒に演奏することで、どんな曲をどういう風にどんなメンバーでレコーディングしたらいいかを模索する為だった。

結果的に僕はNYを選んだ。

そこで彼のオリジナル、僕のオリジナル、スタンダード曲の三つどもえで構成することにした。

このアルバムに収録されている「Second Hart」はその後、いろんなバンドで演奏することとなる。(4BoneLinesの2ndCDにも収録されることになっている)

実は、当初テナーサックスをBob Mintzerにオファーしていたのだがスケジュール的に厳しかったのでBilly Hartの薦めでJohn Stubblefieldになった。
結果的に、向井さんとの相性が彼の方がよかった。

レコーディング期間中にJohnからCharlie Mingus BigBandのギグに誘われて、飛び入りをさせてもらうといういい経験も出来た。


このレコーディング以降も向井さんのギグを覗きにいかせてもらい、楽屋で色んな話をする。

僕にとって向井さんは、僕の指標のひとつ。

posted by YM at 23:50| 東京 ☀| Works | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする